先日、
先に案内した公開講座に参加しました。
穏やかな語り口のご講演でした。
ただ、最初に「録音・録画・写真などはご遠慮ください」とはっきりとお断りの言葉がありましたので、記事を書くのは迷っていました。
一つ前の記事のコメント欄に少し書いてしまいましたので、差支えなさそうな範囲でメモを書きます。したがって、従来から情報をご存じの方には既知の範囲にとどまるかもしれません。
こういう経緯ですので、この記事の引用、リンクはご遠慮くださいますようお願いします。
B型肝炎とC型肝炎、両方のお話がありましたが、私が書くのはC型の範囲まで。
●これまでのおさらい的なお話。
●食事の摂り方
適切なカロリー、タンパク質の摂り方をするように心がける。
肝炎と肝硬変のレベルでは摂り方も変わる。栄養指導などを受けるとよい。
鉄の過剰摂取はしないように。
乳製品に偏ると太る傾向にあるので、注意が必要。
●今後の治療について
まず、自分自身をよく知ること。
○ウイルス(ゲノタイプ、ウイルス量、ウイルス変異(特にaa70番の変異)についての情報、
○ヒト側の情報(年齢、肝炎のどの状態なのか(慢性肝炎の初・中・後期のいずれか、あるいは肝硬変か)、自分自身の遺伝子(IL28BがTT=メジャーホモ、TG=マイナーヘテロ、GG=マイナーホモ 注*1 のいずれなのか)とともに、
○過去の自分の治療経過についてきちんと把握しておくことが重要。
(どんな治療だったのか(薬の種類)、陰性化したのか(どのレベルの精度の検査での結果なのか?なども併せて)
肝炎ステージについては、血小板数である程度は予測がつくとはいえ、必ずしもあてはまらない。一番よくわかるのは、腹腔鏡。肝生検は肝臓のごく一部を採取するので、ばらつきが出ることもある。フィブロスキャンは参考にはなるが、その結果を腹腔鏡の結果と付け合せしているわけでもないから、必ずしも当たらないが、現在、データを収集しているところ、目安程度に考えてほしい。
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注
*1 発見の発表が世界同時に3件行われたのが、実際は、遺伝子の場所がそれぞれ微妙に異なるので、海外ではTTがマイナーホモとなっている文章もある。ここでは日本人による発見の箇所を使いTTをメジャーホモとする。メジャー=大勢を占める、ホモとはTとT、二つが同じであるの意味。
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●テラビック3剤併用治療において
上記のウイルスやヒト側についての情報と過去の治療経過情報が重要になる。
副作用としては、従来のペグリバの副作用に加えて治験で次の2点が中止の主な原因となっている。
○貧血
ペグリバよりヘモグロビンも血小板(開始時8万程度だとかなり厳しい)もかなり下がる傾向にある。特に急にがクンとくるときもあるので、医師から指示された血液検査は必須。
女性、高齢、開始時のヘモグロビン値が高くない(少なくとも12以上は必要だが)などの場合には薬量の調整 注*2 でスタートする場合もある。経過的には概ね良好であるが、最終結果については、早くても夏ごろにならないとわからないだろう。
(miya注*2:薬量情報については医師側が把握していると思うので、十分ご相談ください。)
3/14追記:3/3に開催された「厚生労働科学研究費肝炎等克服緊急対策研究公開報告会 」にて減量の目安が公開されていたようですので、
表を掲げました。ご参考までに。
○皮膚の副作用
投与開始直後から1週間くらいに出てくる発疹については、大抵塗り薬程度で対応出来そう。入院中なので対応しやすい。
むしろ6〜7週ごろをピークにその前後に出てくる発疹が厄介。
大切なことは、少しでも変だったら、自己判断で様子を見たり、我慢したりしないこと。あと数日で診察日だと待っているうちに酷くなり大変なことにもなりうるから、病院側には電話ででも連絡をとれるような体制をとって頂くことが安心につながる。
遠慮しないで病院と密に連絡をとれる体制を確認しておくことが重要。
●IFN無しの経口2剤治験
第3相治験が始まっている、NS5A阻害剤とプロテアーゼ阻害剤、今後順調に治験が進めば、数年で認可される可能性があるが、たとえ第3相まで行った薬でもなにか重大な問題が出ればダメになるので、必ずとは言えないが、現在のところはおおむね良好、見込みはある。
この他にどの組み合わせが一番効果的な経口2剤であるか模索するので、今後、違う組み合わせも検討する。ただ1剤では無理。なお、海外で経口剤だけの治験があまりないのは、アメリカでは1a型が多く1b型は少ないため。1a型の方が阻害剤によるウイルス変異が出やすいようで、そういう意味で1bの多い日本はラッキーかもしれない。